幸せな引っ越し
今週のお題「お引っ越し」
私はつい最近まで、彼が家族を持っていた頃生活していた家で生活していた。
彼はバツイチで、子供もいた。今、子供は元奥さんと一緒にいる。
私が初めて彼のお家に遊びに言った時には
男の人の家って雰囲気にはなっていて、
それほどファミリー的な空気はなかった。
ちなみに家は戸建じゃなくて賃貸アパート。
私と彼の家は車だと30分程度の距離だけど、
電車だと乗り換え+バスじゃないといけない距離。少し遠い。
でも、付き合ってから毎日のように通っていた。
「今日もくるか?」
「ゆっくりしていきな♪」
「朝送っていくよ」
この3セットがお決まりの彼のセリフ。
こんな事言われて行かない理由がない!!
ただ、彼の仕事上、通常毎朝4時起きなので、私たちは3時半に起き、
彼は、朝方の寒い中バイクで私を実家へ送り届け、そのまま仕事へ。
私は少し実家で仮眠を取ってから仕事へ行っていた。
このサイクルは、たぶんお互い大変だったと思う。付き合いたてだったから出来た事。
でも、大変とはいえ、勝手に自分の物を当たり前のように持込むのは気が引けて
「ウチに来る日は着替えを持ってきたら?」
と言われまで待った。いや、待つまでもなく言ってもらえたと思う。
それから少しずつ彼の家に自分の物が増えていった。
「一緒に住もう」と言われたわけじゃないけど
こんな流れで彼との生活が始まった。
この家に一緒に住みはじめて、
彼の家に遊びに行く。って感覚の時にはわからなかったけど
生活をしてみて、子供の服やくつ。タンスに張られたたくさんのシール。
元奥さんが使っていたであろう食器や調理器具がやたらと目につく。
家の中の表面的な物は使えても、棚や引き出しを開ける勇気はなく、
むしろ携帯を覗き見してる感覚になってしまうので、避けていてた。
そんなあまり周りに触れない中でも、こんなにも気になるものが
溢れてるのだから。
一番びっくりしたのは洗濯機の下を掃除した時に出てきたブラパット。
心が無になる。悲しいというかボーーーっとする。
あー…でるよね。こういうの。仕方ないよね。。。。泣
私はココの住人じゃないし、彼の新しい奥さんでもない。
だから元家族の物は思い出の品かもしれないし、勝手には捨てれない。
と思っていたので、気づいたものがあれば、まとめておいて
彼に処分するか判断してもらっていた。
私がそういう時に重い空気だったのか、今ではわからないけど
彼は出来るだけ明るく振舞い、
「ウチの物は勝手に使っていいし、そういうのは勝手に捨てていいよ」
って言ってくれていた。
ブラパットについては
「あ、やっべ!これ俺のだ~!!!」と言って、自分の胸にあてていた。
こういう明るさにずいぶん救われた。
私は独占欲が強く、自分には彼女・奥さんのいる人や
バツイチの人と付き合えると思ってなかった。
自分が耐えられないと思ったから。
だから彼と付き合うって決めるまではすごく悩んだし、
彼の過去も含めてちゃんと理解、いや覚悟した上で付き合ったつもり。
でも、思っていた以上に現実は厳しく
未だに届く元奥さん宛の郵便物や片付けられてない荷物に
どーしても悲しくなる。
喧嘩も増える。
私の家じゃない。って決定付けるのは
彼の「出てけ!」の一言。。。
もちろん喧嘩した時に出る一言だけど、
これ言われると
やっぱり、彼も私と一緒に住んでるっていう感覚じゃなくて
俺の家に転がり込んでるって感覚なのかな。って思うし、
終わるんだな。私たち。って思う。。。
もう何度も言われて未だに終わってないけれど。
彼は、「いつか引っ越そう。」何度もそう言ってた。
はじめは「嫌な想いさせてごめんな」とも言ってた。
でも、そんな言葉や気持ちは喧嘩を繰り返しているうちに
消えていったんだと思う。
いつの間にか彼と付き合って3年目。未だに元家族の家にいた。
元家族の思い出の品と共に。。。
ただ、アパートの更新時期が近づいているのと、喧嘩が減った事で
彼が重い腰を上げてくれた。
「そろそろ引っ越すか♪」
私はこのチャンスを逃す手はない!気が変わる前に決めなくては!と
必死になって物件を探した。本当に必死だったと思う。
そして昨年10月に2人で一緒に決めたアパートに
引っ越す事が出来た。
私のお城。(アパートだけど)
ほとんど元家族の物は処分してくれ、私の買いたい家具を
彼と相談しながら購入し、彼に組み立ててもらったりしながら配置する。
家電は残念ながら元のままだけど、ヤダ!全部取り替える!ってほど
余裕もないのでそこは目を瞑る事にした。
毎日が楽しい。
家事をこなしてても、どの部屋にいても、彼が呑みに行って
ひとりで留守番でも。
私の最高の引越し。
ってテーマ無理やりカナ。。。